【メーカー営業】"判断"の極意
こんにちは、アンビーです。
今日はメーカー営業にとって非常に重要な能力である"判断"について書きたいと思います。
判断とは
メーカー営業は、単に製品を販売するだけでなく、製品の競争戦略を考える上でのリーダーでもあります。製品は日々競争にさらされており、顧客、競合、外部環境が変化する度に、進め方の"判断"をしなければなりません。
その判断を最終決定し、責任を負うのが営業です。
判断の質次第で製品は大きく飛躍もするし沈没もします。
では、質の良い判断をする極意とはなんなのか?紹介していきます。
判断の心構え
まず初めに、どんな判断にも間違いはない、ということを覚えておいてください。
ビジネスには答えがありません。ビジネスではどんな選択をしたとしても、その答え合わせを明確にすることはできないので、何が答えなのか誰にもわかりません。
ビジネスにおける"判断"とは実は、どちらがベターな可能性が高いか?のチョイスにすぎないのです。
ここで重要なのは2点で
①あくまでもベターであって、パーフェクトを導き出すことは求められない
②可能性が高いか?という仮説の範囲内でしか議論はできない
ということです。
何かしらの判断の結果、失敗してしまったことを上司に咎められるシチュエーションがあったとして、別の選択肢であれば失敗しなかったのか?というとそれは誰にもわかりません。
あくまでも結果論の議論になるので無意味ですし、そもそもよりベターな方を仮説でチョイスすることしかできないので、そんなことを責められてもどうしようもないのです。判断している時点で責任は果たしてます。
こう考えると、肩の荷が少し降りませんか?この心構えは大切にしましょう。
その①: 場合分けをする
物事を判断する際に重要なことの1つ目が、場合分けする、ということです。
例えば、競合が価格を下げてきた場合と価格を維持した場合では、こちらがとるべきアクションが変わってくるので場合分けをして考えなければいけません。
この場合分けはしっかり具体的にしましょう。
①●月●日までに競合が価格を下げてきた場合、
②●月●日までに競合が価格を下げてこなかった場合
③●月●日までに競合が価格を下げてこなかったが、こちらの価格提示後に下げてきた場合
④こちらの価格提示後も競合が価格を下げてこなかった場合
こんな感じにです。
こうすると、自分たちが頭を使って対策を考えなければいけないのはどんな状況についてなのか?が明確になり、思考を集中させやすくなります。
上のケースだと④なんかはもはや考えなくてもいいので、ここには脳のリソースを割かなくて良いことがわかりますね。
また、このように場合分けして整理した方が、組織全体で共通認識を作りやすく、行動も統一しやすいです。
その②: コントロール出来ること・出来ないことをわける
何がコントロールできるのか?何がコントロールできないのか?を整理しておくことで、自分自身が集中して考えるべき事柄が明確になります。
また、何が「仕方のないこと」なのか?明確になります。
例えば、圧倒的に価格の下げシロがある他社が価格を下げてきて、かつお客さんの採用基準もクリアしてしまった場合、自社でコントロールできることは何でしょうか?
他社の価格もお客さんの採用基準もコントロールできることではありません。もしかしたら別の自社製品の価格を下げることで、こちらの製品は少し高くても採用してもらうよう頼み込むことはできるかもしれませんが、自社でコントロールできる範囲はせいぜいそこまででしょう。
この結果他社に負けても、コントロールできないことの結果なので「仕方のないこと」なのです。「仕方のないこと」にそれ以上頭を使うのは意味がないので他のことに集中して頭を使う、という判断ができます。
その③: 可能性をメンバーに尋ねる
前提条件を変えられる可能性があれば、確認しておくべきです。可能性が有ればその分場合分けの数が増えて、打ち手の数も増えます。
前提条件として、仕方ない、と場合分けしたケースでも、「一応聞くけど、〜できる可能性ってある?」と、前提条件を変更できる可能性を確認しておくと良いでしょう。
まとめ
以上が私の考える判断の極意です。
これらを意識することで合理的かつメンバーと認識の齟齬のない判断ができるようになるでしょう。