Stand and Fight

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大手素材メーカーNo.1営業マンからWebエンジニアに転身した男のブログ

【あんびーのヘンケン日記より】GD必勝講座〜思考フレームワーク編〜(2019/6/22)

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過去に私が書いていた「あんびーのヘンケン日記」から、人気の高かった記事のみこちらに移動させてきました。

どうも、あんびーです。

みなさんそろそろ、夏インターンの選考が進み、中にはもう参加が決まった、なんて人もいるんじゃないでしょうか?

インターンの選考を通して、大きな絶望や喪失感を味わった人も多いはず。

おそらくその多くが、”グループディスカッション(GD)”にメンタルをぐちゃぐちゃにされているんじゃないでしょうか?

今日はそんな人のためにGD講座です。

 

 

はじめに

はじめに、GDの重要性を知っておいてもらいたいです。

GDは以下3つの点で非常に重要です。

・選考プロセスの中で唯一、「実力」をみれる、と面接官は思っているから
・GDは短期的に対策ができないもの=地頭だと面接官は思っているから
・実際に、社会人になってからも圧倒的に重要な能力であるから


GDは選考プロセスの中で唯一の実技です。それゆえ、面接官はこのGDでこそ仕事で使える「実力」が発揮されると思っています。さらに、GDは明日本番があるからといって1、2日で対策できるものではありません。それゆえ、面接官はGDでの実力=地頭、と捉えています。総じて、面接官はGDでの活躍を疑わないのです。
また、GD能力は実際に、社会に出た時にとんでもなく重要です。
面接の能力とGDの能力で言えば、面接:GD=1:1000くらいの割合で重要です。
つまり学生にとっては、この時期にしっかりと正しいGD能力をつけておくことが、入社後の活躍を大きく支えてくれる、と言えます。

 

GDの思考フレームワーク〜課題解決型〜

GDで最もよく出るお題が、「〜の売り上げを上げるにはどうすれば良いか?」「〜を解決するにはどうすれば良いか?」という課題解決型のお題です。

この課題は銀行・証券の投資銀行部門や商社などの選考でよく出るイメージです。
社会人になってからも、このタイプの課題を解決することが最も多い(というか9割くらい)でしょう。

この課題は以下の3ステップで考えることが定石です。

①現状を整理する
・まず、与えられている条件を整理しましょう。
・条件が少ない場合は、「これってこういうことでいいよね?」という具合に前提をすり合わせていきます。
・ここでの「前提条件のすり合わせ」は面接官によってはかなり高く評価してくれます。
・前提が与えられていなければ、必要によっては「こういうことにしよう」と、設定しても構いません


②原因は何か?を考える
・その課題が現在解決されていない、目標に達していない理由は何か?を考えます。
・この原因ははっきりしたものでなくていいので、可能性の大小を気にせず、とにかくたくさん案を出すことが重要です。
・実はこのフェイズが最も評価されるポイントです。実際の社会人の議論でもここに多くの時間を費やします。なぜなら、この原因の設定が間違っていると、この後のステップの③でずれた答えを出すことになり、最終的に効果的な策を導き出せないからです。

③施策を考える
・ここはジャストアイディアでいいので、原因に対して1つずつ施策を考えていきます。
・じつはこのフェイズはあまり評価されません。なぜなら、発散型のアイディアマンがめちゃめちゃに施策を打ち出すことは簡単ですが、その前提の原因分析の方が何十倍も重要だからです。


実際のビジネスの世界では、②で鋭い考察を導き出せる人間が評価されます。
コンサルタントはまさに、②を考える仕事になります。
議論の時間も、②に最も多くの時間を費やしましょう。

 

GDの思考フレームワーク〜新提案型〜

続いては新提案型、と私が呼んでいるお題です。「小学校の教科に新たに1科目加えるとしたら何か」とか「新しい国民の祝日を考えなさい」とか、何かしらに対して新たに提案をするスタイルのお題です。

これらは以下のフレームワークで考えられます。

①現状の課題点を整理する=選定の基準を明確にする
・このタイプのお題の特徴は「答えを出すための基準が不明」であることです。例えば、国民の祝日を考えるとしても、何を基準に考えたら良いかわかりませんし、どの日に設定しても良いように思えてしまいます。
・しかし、このお題はただアイディアを発散させユニークな提案をすればよいわけではありません。
・このお題は”自分たちで選定の基準を設定する必要がある”のです。そして、その基準を決めるためには、現状の課題点を整理する必要があります。
・例えば、小学校の新たな教科を決めるのであれば、現状の小学生に求められる能力は何か?です。同時に、今の小学生が社会人になった頃に、世界はどう変わり、どういう人材が求められているか?を考えてもいいです。

②提案を考える
・上記の課題に対して、提案を考えます。
・提案は課題に対して裏返しのことを言えばいいだけなので、そんなに時間をかける必要はありません。
・ただし、ここで注意すべき点は「副作用を考える」ということです。
・例えば、小学校に新たな教科を導入するということは、他の科目に充てる時間が減る、ということです。
・何の科目を減らすのか?副作用に対してどう対処するのか?までしっかり考えられると、非常に良いディスカッションができるようになります。


このケースは①の課題分析に時間を使いたいところです。


GDの思考フレームワーク〜定義型〜

定義型のテーマは、「幸せの意味を定義しなさい」とか、「総合商社ではたらくとはどんなことか?」とか、「理想の社会人とは?」という、結構ざっくりしたテーマです。

このテーマはGDが好きな人にはちょっと物足りないかもしれません。
フリーディスカッション型のテーマは、議論自体をうまくリードさせられているか、や、時間ないに結論を出せるか?が重視されがちだからです。

とは言ってもフレームワークを持っていることは間違いなく強みになりますので、以下で紹介します。

①それってどういうこと?どんなイメージでいる?を列挙する
・まずはその場にいる全員が持っているイメージを列挙していく必要があります。
・「幸せの意味」であれば、「どんなときに幸せを感じると思うか?」とか。「総合商社での働き方」であれば、「総合商社ってどんな仕事だと思う?とかです。
・とにかくたくさんあげます。

②グルーピングする
・上記で挙げたイメージをグルーピングし、大きないくつかの塊に分けます。

③より独特な点はどれか?を考察する
・グルーピングできた後は、より独特な点は何か?を考えて定義とします。
・考え方としては、そのイメージさえあれば、確実にそれだと言えるもの、もしくはそれに近しいものを選びます。グルーピングしたものを掛け合わせても良いです。
・例えば総合商社であれば、「海外を飛び回る仕事」だけでは総合商社のイメージとはならないでしょう。「資金力を活かす仕事」×「リーダーとしてプロジェクトをまとめる仕事」であれば、かなり限定されたイメージになりl、独特な定義になります。
・あとはそれを一言にまとめればいいです。

 

まとめ

GDはとりあえず時間ないに答えを出す、という点に終始しがちです。
ただ必死に議論を回す役に徹し、形だけのGDをやりなんとかまとめきれた気になってしまう。

それではダメなんです。

しっかり思考できて、本当に良い答えを出せてこそ評価されますし、そもそもそうでないと社会に出てから使えません。

中には、レベルの低い面接官もいて、ただそれっぽく議論を回せていれば通過させてくれる人もいるでしょう。しかし、そんな企業は内定を貰う価値がありません。

GDの能力はビジネスで活かせてなんぼです。
常に、その議論の結果が事業の将来を左右する、くらいの本気度で望んで見てほいです。

それが積み重なれば、社会に出た時に、それをしてこなかった人との大きな大きな差になるはずです。